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カリフォルニアの風:Laurie Lewis

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(↑Laurie にサインしてもらったCD。サインする時にこちらの名前を聞いて書いてくれる、というようなところが、にくい配慮ですね。


アメリカのブルーグラスの中心地は、テネシー、ノースカロライナ、サウスカロライナ、ジョージア北部当たりなんだろうと思いますが、カリフォルニア北部のベイ・エリアも盛んな地域の1つのようです。

そのカリフォルニア出身の女性ブルーグラッサーが、Laurie Lewis です。ご承知の通り、彼女はフィドラーであり、シンガーであり、ソングライターでもあります。

又、Kathy Kallock や Sally VanMeter らと女性だけのブルーグラス・バンド-Good Old Persons-を作って活躍していたことでも知られています。現在では、アリソン・クラウス、等、女性ブルーグラスプレヤーは珍しくないわけですが、男性ばかりのブルーグラスの世界に最初にグループとして出てきた若手女性としては、当時としては、嚆矢だったんではないでしょうか。

彼女のサウンドは、カリフォルニアらしい爽快さ-カリフォルニアの風-といったところがあります。しかし、それは、あくまでもブルーグラスの伝統の延長線上にあるサウンドだと思います。

たとえば、彼女の最大のヒット曲は、Who Will Watch the Home Place? だと思いますが、これなんか、フォークっぽいですが、本当に美しいメロディーで、詩も哀愁をさそうものです。(ところで、この曲は、Larurie の自作だとずっと思っていたんですが、そうではないんですね。)

彼女の生のステージは、一回、ニューヨーク北部のママロネックという小さな町のエメリン・シアターという劇場で見たことがあります。

この劇場では、このブログでも触れたことのあるドーグ・タックマンというブルーグラスのプロモーターが企画していた「ブルーグラスシリーズ」を毎年やっており、その一環のコンサートでした。

いつものパートナー、Tom Rozam との2人だけのステージでしたが、フィドルもすばらしいし、歌もすばらしいし、あらためて「いいなぁ」と思った次第でした。

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彼女の歌は、声を張り上げる伝統的な歌い方ではないのですが、やっぱりパワーがありました。CDで聴いている分には、もっと華奢なイメージだったのですが、結構、太い値から強い声を出していました。

彼女は、交通事故か何かで、一時、全く活動ができなくなった時があったそうですね。そこから復活していく中で、いろいろな人の助けがあったこと等を話していたことが印象的でした。

彼女の作る歌は、単なるラブソングばかりでなく、人生の甘味や苦味や周囲の自然の動きについて軽いタッチで触れる、というようなところがあって、大人の雰囲気がします。これもカリフォルニアの風かもしれません。

ところで、いつも一緒にいる感じの Tom Rozam は旦那さんなんでしょうか?良くわかりませんが、Laurie 自身、いろいろとその辺の変遷はある人であるようなことを聞いたことがあります。(真偽は不明。)

ウエスト・コーストは、ディラーズカントリー・ガゼット等のブルーグラスの新しい流れを作った土地でもあり、当時、若いミュージシャン達が流れていった土地でもあります。

例えは、ジェリー・ガルシアも、ブルーグラスからグレイトフル・デッドを作り、デッド・ミュージック、ジャム・バンド音楽を創始しています。フォーク音楽の伝統も含めサンフランシスコ地域は、いろいろな音楽活動が活発な土地のようです。

この辺の経緯については、あんまり詳しくありませんが、Laurie もこれらの流れを汲んで、なんとなく新鮮な、さわやかな感じのブルーグラスを聞かせてくれる人だと思います。

  by kasninoyh | 2005-08-19 23:34 | ブルーグラスプレーヤー

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