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ブルーグラス・ゴスペル(その3):白人のゴスペル、黒人のゴスペル

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今月の原宿ジャムでは、テーマをブルーグラス・ゴスペルにしています。

これに関連した話題で、白人のゴスペルと黒人のゴスペルについてです。

ブルーグラスの特色の1つに、「白人の音楽」という性格が強い、ということがあります。別に、人種の問題ということではなく、音楽的に黒人の「乗り」とは違うものがあるということです。

ブルーグラスは、黒人音楽、特にブルースの影響を強く受けて成立しているわけですが、できあがったブルーグラスは、黒人の人達が体内に持っている「リズム」や「乗り」とはかなり違うものを持っていると思います。

一言で言えば、ブルーグラスは、「抑制がある、ストイックである」ということでしょうか。これは、黒人音楽に抑制がない、ということではないので誤解のなきようお願いします。

黒人の人達がやる「ゴスペル」には、どうしても体を一緒に動かして、大声でうたいたくなってくるような、強い「乗り」があります。これは大変魅力的ですし、その歌もパワーがあって大好きです。

私も、東京でニグロ・スピリチュアルのステージに行って、一般的にシャイな日本の観客がみんな立ち上がって一緒に踊ったり歌ったりしているのを見て驚きましたが、大変楽しませてもらいました。これは、自己解放になりますね。

NYマンハッタンのパブでのブルーグラス・ジャムに行くと、時々、黒人の人達も混ざってきたりします。ブルーグラスという音楽を知らずに黒人の人達が入ってくると、ジャムはかなりめちゃめちゃになります。というのは、黒人の人達は、ブルーグラスのリズムに合わせて踊りだしたりうたったりするのですが、これがやはりブルーグラスの範疇にないんですね。体内のリズムが違うんでしょう。

一方の、白人のゴスペル、あるいは、セイクレッド・ソング、フォーク・ヒム、スピリチュアル・ソングと言われるゴスペルは、「静かにハーモニーを味わう」、という趣が強く、より「静的」です。

そういう意味で、「自己抑制がある」ということです。

白人のゴスペルは、とても美しいメロディーのものが多いと思います。アメリカでは、ゴスペルばかりやっているFM局がありますが、混雑の中で運転している時などには、癒しになります。

テレビでも、大会場でのゴスペル・ライブのテープの Gaither Gospel Series などが深夜によく流されていて、純粋にその音楽の美しさに魅せられて、よく見ていました。

ブルーグラス・ゴスペルも、メロディーの美しさやハーモニーの美しさが、その魅力の1つだと思います。

  by kasninoyh | 2006-05-09 20:20 | ブルーグラスの曲・歌詞

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