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Tim O'Brein のアルバム "Cornbread Nation"

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今年最初のCDは、Tim O'Brein の最近のアルバム "Cornbread Nation" です。

このCDは、昨年、Tim が来日したケルティック・クリスマスのコンサートで買って、彼にサインしてもらいました。

発売は、2005年の暮れ近くだったのかと思いますが、同時に発売された "Fiddler's Green" の方は、ご承知の通り、グラミーを獲得しました。

52歳になって益々花開いているという感じで、嬉しい限りです。

さて、この Cornbread Nation なのですが、収録されている曲は、ブルーグラスというわけではなく、アメリカの南部の音楽を中心に、Tim が気に入った曲を集めている、というような感じです。

ドラムもエレキも入っていますので、純粋ブルーグラス党の方には、ちょっと、というアルバムかもしれません。

私にとっても、なかなか馴染みのない曲が多いのですが、Timが肩の力を抜いて、楽しみながら選曲している感じが伝わってくる気楽さがあります。

Cornbread とは、文字通り、とうもろこしから作られたパンのことですが、Tim によれば、米国の南部を象徴するもの、Native American の生活の象徴であり、もう一つのアメリカを象徴するもの、とのことのようです。


それでは、収録されている曲の幾つかを見てみましょう。

Hold On :この曲は、ゴスペルの Gospel Plow の別バージョンのようです。アメリカでジャムをやっていた時には、たまに聞いた曲です。

Cornbread Nation:このタイトル曲は、Tim の自作です。この歌は、次のような歌詞で始まります。

Corn pone, spider bread, hush puppy, dog bread
Ash cake, bannock bread, johnny cake, spoon bread
Dish it up, pour it on, give it all you got
Put the fat back in a cast iron pot

何だかよくわかりませんが、南部の食べ物の名前やなんかが並んでいるみたいです。Tim の言葉遊びなんでしょうか。

House Of The Risin' Sun:お馴染みの名曲です。マイナーキーで歌っていますが、よりオリジナルに近い形なんでしょうか。

Runnin' Out Of Memory For You:この曲はパロディーなのですが、とても好きな曲です。Bluegrass Box というブルーグラスの音楽サイトに Tim O'Brien Radio といいう彼のコーナーがあって、ライブの録音が四六時中流れていて、よく聞いているのですが、そのライブでよくやっているナンバーです。コンピューターが急にダウンしたりして頭にきたりしますが、その感じがよく出ています。デル・マッコリーとのデュオです。

Busted:カントリーのソングライター、Harlan Howard の代表曲の1つだそうです。(Harlan Howard の有名な曲は、I Fall To Pieces だそうです。) ヘイゼル・ディッケンズも録音しています。いくら働いても支払いのビルばかりがたまっていく...という何とも悲しい歌です。

California Blues:ジミー・ロジャーズの名曲。こういう典型的ブルースも良いですね。

というわけで、ブルーグラスばかりでコチコチになった時、ちょっと気分を変えるのに合っている楽しいアルバムです。

(このアルバムの内容については、MoonShiner 誌の2005年11月号を参考にさせていただきました。)

  by kasninoyh | 2007-01-02 22:24 | CD・DVD・Podcast

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