ブルーグラスの歌詞(4):Cash On The Barrelhead

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ブルーグラスに限らず、英語の歌には、有名な曲で自分でよく歌っていても意味は良くわかっていない、という曲が結構あります。

今日取上げるのは、そんな曲の1つで、Louvin Brothers のヒット曲、Cash On The Barrelhead です。いつも、「どういう意味なのかなぁ」、と思っていて、機会があれば意味を調べたい、と思っていました。

だいたい、この題名がよくわかりません。

直訳すると、「樽の上に置かれたキャッシュ」、ということで、何か海賊かギャングかなんかが、薄暗い倉庫の上で現金取引をしている、といったイメージをぼんやりと持っていました。

今回、辞書やインターネットで意味を調べてみると、だいたいそれで合っていた、という感じです。

Cash On The Barrelhead というのは、常套句の1つのようで、正に、barrelhead は、テーブルとして使われた樽の上の部分のことのようです。でも、そんなに古い表現ではなく、19世紀中ごろの表現だそうです。

その意味は、正に「キャッシュ(現金)そのもの」ということで、「現金取引オンリー」といった感じです。Cash and carry という表現もありますが、似たものでしょう。

それでは、歌詞を順を追って見ていきましょう。この曲は、えらい目にあった主人公についてのお話になっています。

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CASH ON THE BARRELHEAD
(キャッシュ以外はお断り!)

Got in a little trouble at the county seat
Lord they put me in the jailhouse, for loafing on the street
When the judge heard the verdict, I was a guilty man
He said forty-five dollars, or thirty days in the can

And that'll be cash on the barrelhead, son
You can take your choice, you're twenty-one
No money down, no credit plan
No time to chase you, 'cause I'm a busy man

とにかく、主人公は、悪いことをして牢屋に入れられて、陪審の評決は有罪で55ドルの罰金か30日の禁固刑を宣告された、ということのようです。

でもその理由がよくわかりません。

"the country seat" というのは、どうも田舎の大きなお屋敷、あるいは所領のことのようですが、主人公が捕まった理由は、そこで loafing on the street していた、ということですから、「所在なげにぶらぶらしていた」ということになります。要するに、不法侵入の罪でしょうか。

この辺は、ネイティブの人に聞いてみたいところです。

それで、コーラスのところでは、裁判官に、「現金オンリーだよ。あんたは21歳だし、牢屋に入るか罰金を払うかはあんたの自由だ。でも、頭金だけではだめだし、後払い(credit =借入れ)もだめ。こちとら忙しんで、あんたを追いかけていく(=分割払いをトレースしていく)時間はないんだ」と言われます。

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Found a telephone number, on a laundry slip
Had a kind-hearted jailer, with a six-gun hip
He let me call long-distance, She said, "Number, please?"
No sooner than I told her, she hollered out at me

That'll be cash on the barrelhead, son
Not part, not half, but the entire sum
No money down, no credit plan
'Cause a little bird tells me that you're a traveling man

それで、お金がないので、主人公は、牢屋に入ることになったのだと思われますが、そこで知り合いに助けか何かをもとめるために、電話をしようとします。

「洗濯スリップ(クリーニング預り証?)に電話番号を見つけて、6連発銃を持った親切な看守が、長距離電話をさせてくれた。オペレーターの彼女は、「何番におかけですか?」と聴いてきた。おいらが、番号を言ったとたんに、彼女は、いきなり怒鳴ったんだ。」

そして、コーラスパートへ行きます。「通話は、現金オンリーよ。一部ではなく、半分でもなく、全額一度にね。一部頭金払いやクレジットはだめ。だって、あんたは、あてのない旅の人間だということがわかるもの。」

"a little bird tells me that ~" という表現は、「小鳥が私にささやく」ということですが、なかなか、粋な表現です。

この歌の面白いところは、コーラスパートが「現金じゃなきゃだめ」と言われる部分になっていて、構成は同じですが、中身は変わっている、ということです。おもしろい掛け合いになっています。


Thirty days in the jailhouse, four days on the road
I was feeling mighty hungry, my feet a heavy load
Saw a Greyhound a coming, stuck up my thumb
Just as I'd been seated, the driver caught my arm

That'll be cash on the barrelhead son
This old gray dog, gets paid to run
When engine starts, oh the wheels won't roll
That'll be cash on the barrelhead, I'll take you down the road

それで、しかたなく主人公は、30日の禁固刑を終わらせ、4日間放浪し、お腹がすいて足も動かなくなったので、丁度、やってきたグレイハウンドのバスに向かって手を挙げて止めて、バスに乗り込みます。

そして席に着いたとたんに、運転手に腕をつかまれます。そして、運転手が言います。「現金オンリーだよ、坊や。このおんぼろグレー・ドッグ(グレイハウンド・バス)は、動くにはお金がいるんだ。」

そして、エンジンはかかったんですが、バスは動きません。「現金オンリーだよ、さもなければ、おまえさんを降ろさないといけない。」

というわけで、キャッシュがない主人公は、散々な目に合う、というお話でした。

こういう犯罪もののストリーテリングの歌はたくさんありますが、この歌もその1つだったんですね。勉強になりました。

(尚、英文の解釈に間違いもあるかもしれません。お気づきの方は、ご教示ください。)
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  by kasninoyh | 2005-08-15 23:44 | ブルーグラスの曲・歌詞

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