ブルーグラスの歌詞(5):Catfish John - なまずのジョン
今日取上げるブルーグラスの名曲の歌詞は、Catfish John です。よく聞くメロディーだと思いますが、曲の題名を知ったのはごく最近でした。
Catfish John -「なまずのジョン」というのは、あだ名なんでしょうが、歌の中身は、ミシシッピ-川に暮らした黒人の「重たい」人生を歌ったものです。これは、恐らく、奴隷として育った黒人にシンパシーを抱いた白人の歌なんでしょう。
この歌は、英語としてはそんなに難しいところはないと思うのですが、最初のコーラスの部分を厳密に訳そうとすると、ちょっと分からないところがあります。
CATFISH JOHN
(Chorus)
Mama said don't go near that river
Don't be hangin' around old catfish John
Come the morning I'd always be there
Walking in his footsteps in the sweet delta dawn
母さんは、あの川に近寄るな、
なまずのジョンとは付き合うなって言うけれど、
朝がくれば、おいらは、いつもそこにいて
美しいデルタの夜明けの中で、彼の(家の)小道を
歩いているんだ。
・・・ととりあえず訳してみましたが、当たらずとも遠からずとは言え、ここのところの本当の意味はよく分かりません。(正しい解釈があれば、ご教示ください。)
"delta dawn" というのは、1つの成句なんでしょうか。
"footsteps"は、ここでは単純に、「彼の足跡」かもしれません。でも、そうすると意味が通らないなぁ。
でも何となく、すがすがしいミシシッピ-川の三角州の夜明けの光景が見えるようではあります。
Let me dream of another morning
And the time so long ago
Where the sweet magnolias blossom
Cotton fields as white as snow
昔々の朝のことを思い出してみよう。
モクレンの花が咲いて、
綿の畑が雪がふったかのように真っ白だった。
Catfish John was a river hobo
Lived and died on the river bend
Lookin' back I still remember
I was glad to be his friend
なまずのジョンは、川の放浪者だった。
川辺(川の湾曲部)に生き、そして死んでいった。
思い返せば、まだ覚えている。
彼の友達で本当によかった。
Born a slave in the town of Vicksburg
Traded for a chestnut mare
Still he never spoke in anger
Though his load was hard to bear
ビックスバーグの街に奴隷として生まれ、
栗毛の雌馬と引き換えに売買された。
彼は怒りを露にはしなかったけれど、
彼の背負った重荷は耐えられないものだった。
何の気なしに歌っていましたが、結構、深刻な内容の歌なんですね。勉強になりました。
by kasninoyh | 2005-08-22 23:23 | ブルーグラスの曲・歌詞