ブルーグラス名曲の歌詞:Darlin Corey

c0032583_223212100.jpg


ブルーグラスには、禁酒時代に盛んに作られた密造酒についての歌がたくさんあります。

今日取上げる Darling Corey も、実は、この禁酒に係わる歌です。

この歌は、ビル・モンロー等の録音がありますが、今一つピンと来ない歌でした。でも、リッキー・スキャッグスがプロデュースしたCD "Big Mon" の一番最初に収められている、ブルース・ホーンスビイの演奏を聴いて、大変好きになりました。

これは、ピアノを弾きながらのジャズ的なアレンジですが、このような編曲で聞くとすると、とても魅力的な歌になります。驚くほどの違いですね。このようなアレンジであれば、ブルーグラスの編成で演奏しても素晴らしいと思います。

私は、この歌詞を良く読むまでは、歌いながらも勝手にカラミティー・ジェーンのような女性ギャングの話かと思っていたのですが、Darling Corey というのは、どうも女流密造業者というところのようです。

Corey という名前は、男性に多いのではないかと思うのですが、曲の中で、明確に、"She" と言っていますので、女性なんでしょう。


DARLING COREY
ダーリン・コーリー

Wake up wake up darling Corey
What makes you sleep so sound
The revenue officers are coming
They're gonna tear your still-house down.

この1番で、この歌が禁酒がらみの曲であることが分かります。Revenue Officer というのは、現代では、泣く子も黙る IRS (Internal Revenue Service) のオフィサーのことですが、当時は、「密造酒取締税務官」のことであり、"Still-House" は、密造酒の製造小屋のことと思われます。

「起きなさい、起きなさい、ダーリン・コーリー。
何でそんなにゆったり寝ていられるの。
密造酒の取締官がやってきて
酒造小屋を壊してしまうよ。」


Well the first time I seen darling Corey
She was sitting by the banks of the sea
Had a forty-four around her body
And a five-string on her knee.

初めてダーリン・コーリーを見たとき、
彼女は、海辺に座って、
44口径を身に付けていて、ひざの上には5弦(バンジョー)を持っていた。


Go away go away darling Corey
Quit hanging around my bed
Your liquor has ruined my body
Pretty women gone to my head.

お逃げなさい、ダーリン・コーリー、
私のベットの周りをうろつくのは止めて。
おまえの酒は、私の体をぼろぼろにした。
かわいい女は、私を狂わせた。

"gone to my head" というのは、混乱させたとか当惑させたとかいう意味のようです。


(Chorus)
Dig a hole dig a hole in the meadow
Dig a hole in the cold damp ground
Dig a hole dig a hole in the meadow
We're gonna lay darling Corey down.

穴を掘れ、穴を掘れ、野原の真中に
穴を掘れ、冷たい冷たい大地に
穴を掘れ、穴を掘れ、野原の真中に
俺たちゃダーリン、コーリーを葬るんだ


Can't you hear them bluebirds a-singing
Don't you hear that mournful sound
They're preaching darling Corey's funeral
In some lonesome graveyard ground.

ブルーバードが鳴くのが聞こえないかい
あの悲しげな音が聞こえないかい
あれは、淋しい墓場の大地に眠る
ダーリン・コーリーへの弔いの祈りなんだ

禁酒時代の密造酒にまつわる歌にも、いろいろあるんですね。勉強になりました。

尚、ここに使った歌詞は、フラット&スクラッグスのバージョンですが、ビル・モンローのモンロー・ブラザーズ時代の録音では、「密造酒取締税務官」の代わりに「Highway Robbers」 が来ることになっています。いろいろなバージョンがあるようです。
[PR]

  by kasninoyh | 2005-09-05 22:13 | ブルーグラスの曲・歌詞

<< 原宿ブルーグラスジャムの... Don Rigsby (その2... >>

SEM SKIN - DESIGN by SEM EXE