
今日も引き続き
IIIrd Tyme Out のCDのご紹介です。
"Live At The MAC"
このCDは、1997年5月21日にケンタッキーにある The Mountain Arts Center (MAC) で行われたライブの録音です。
内容は、ブルーグラスの超有名なクラシックを集めたもので、その意味では新みはありません。オリジナルで勝負する人気グループとしては、結構なリスクを犯したんでは(?)と勘ぐるのですが、出来栄えは素晴らしいのではないかと思います。
ライブでは、聴いたことのある有名な曲を聞くのは楽しいものです。会場の聴衆も非常に乗っているようで楽しくなります。
収録曲は、Blue Moon Of Kentucky, Little Rabbit, It's A Lonesome Road, Till The End Of the World Rolls Around, Someone Took My Place, I Ain't Broke (But I'm Badly Bent"), Tennessee Waltz 等、とても有名な曲ばかり。
でもそれぞれにこのバンドの良さが光っている感じです。Russell のボーカルが引き立っています。
例えば、
Blue Moon Of Kentucky は、スローに始まって後半は4拍子で早くなる、というアレンジはオリジナルと同じですが、スローなパートが長く、一回ブレークするところの Russell の長い歌い回しがなんともいえません。
自分達でこれらの曲を演奏する時に、随分と参考にさせてもらっています。
"John & Mary":
このCDは、カバーにあるように第1曲目は、"John & Mary" という結婚の歌になっています。ブルーグラスでは失恋の歌や人殺しの歌、酒飲みの歌などが多く、ゴスペルを除くと結婚式で歌える歌が少なくて、困ることもあるのですが、この曲は珍しくハッピーな曲です。Wayne の弾くマンドラがとても効いています。
このアルバムをきっかけに、1999年の
IBMA "Vocal Group Of The Year" に選ばれています。
"Back To The MAC"先に紹介したライブアルバムは非常に評判が良かったようで、2001年に、再度、同じMACでのライブを収録したアルバムを出しています。
今回もポピュラーなブルーグラスを中心にした楽しいライブとなっています。
たぶん2003年ごろだと思うのですが、3人の創立メンバーのうち、フィドルの Mike がバンドを抜けました。その前に、マンドリンの Wayne も抜けています。やはり、一つのピークを過ぎた、ということかもしれません。
でも、また新しいメンバーを加えて、これからも素晴らしい演奏を聞かせてくれるバンドだと思います。